事例で学ぶ!デマンドジェネレーションで得られる効果と成功の秘訣
デマンドジェネレーションとは、見込み顧客を質の高い状態に育成し、営業に引き渡すことで、企業の売上向上や市場拡大を実現するためのアプローチです。
しかし、デマンドジェネレーションにまだ取り組めていない方の中には、「具体的にどのような効果があるのか、よくわからない」という方もおられるのではないでしょうか。
この記事では、事例とともにデマンドジェネレーションで得られる効果について紹介します。
デマンドジェネレーションで得られる効果とは
繰り返しになりますが、デマンドジェネレーションは、見込み顧客の獲得、育成、絞り込みまでの一連のプロセスを指します。
この3つのプロセスを経ることで、質の高いリードのみを営業部門に引き継ぐことができ、確度の低い(見込みのない)リードへにかける営業リソースを削減することが可能となります。また、質の高いリードのみにアプローチを行うため、結果的に受注率の向上が期待でき、売上向上にも貢献します。
デマンドジェネレーションの詳細については、下記の記事でも紹介しています。
【関連記事】BtoBマーケティングにおけるデマンドジェネレーションとは?プロセスごとの実施方法と効果を高めるツールを紹介
【事例】スタートアップ企業でのデマンドジェネレーション導入事例
ここでは、クラウド型ITサービスを提供するA社に対する支援事例を紹介します。
A社は、立ち上がって間もないスタートアップ企業であり、従業員は営業のみ、マーケティング担当者は不在という状況でした。
このため、猿人では、初期段階の営業支援ツール開発から、獲得したリードの管理のためのプラットフォーム導入・構築、リード獲得のための各種プロモーション活動、フォローアップ施策の立案から実行といった形で、A社でのデマンドジェネレーションの一連のプロセスの導入と実行を支援しました。
事業の成長フェーズに合わせた支援を展開
上述したA社の状況より、初めからデマンドジェネレーションの一連のプロセスを一気に導入するのではなく、事業の成長に合わせて課題の設定と切り口を変えながら、プロセスを展開していきました。
導入期
まず導入期では、販促活動に必要な営業支援ツールの準備から支援をスタートしました。
支援の開始当初、営業活動の必須アイテムとなる名刺や会社案内等の営業ツールの制作が急務であったため、ここから支援をスタートしました。また、販売パートナーの開拓をサポートするために、小規模なパートナーキックオフイベントの開催を提案しました。さらに日々の営業活動とマーケティング活動により得たリード情報を管理するためのプラットフォームの導入と、A社内での運用体制が整うまでの構築・運用面の支援を行い、マーケティング基盤の構築を進めていきました。
成長期
そして成長期では、認知獲得およびリードジェネレーション施策の強化を軸に支援を展開していきました。
具体的には、展示会への出展やパートナー企業主催のセミナーへの登壇など、サービスの周知活動、認知の機会を増加させていきます。また、リーチを広げるため、コンテンツ制作を強化し、メディアへの掲載を広範囲に行うことで、より広域でのリード獲得を推進していきました。さらに成長期では、獲得したリードに向けたフォローアップ施策として、自社セミナーを開催し、リードナーチャリングのアプローチも展開していきました。
拡販期
拡販期では、認知拡大とリードの質の向上が求められるようになりました。
このため、特定の業界をターゲットとしたイベントやメディアへの協賛に切り替え、業界別の事例制作やキャンペーンの実施を推進しました。また、意思決定層や技術担当者などの各ステークホルダーへ向けたプロモーションも同時に展開していきました。
このようにA社での実際の支援内容は、デマンドジェネレーションを一度に行うのではなく、基盤構築から認知獲得、リード獲得、育成、選別のそれぞれのプロセスを必要なフェーズで展開して行きました。A社に限らず、スタートアップ企業のマーケティングリソースには、制約があることがほとんどです。現実的な導入ステップとして参考になるのではないでしょうか。
『猿人』では、長年の支援経験で培ったノウハウで、リソースに制限がある企業においても担当者の状況や事業の成長に合わせた支援を提供しています。
本事例については、下記の記事でも紹介しています。
【関連記事】スタートアップ支援事例~新規事業のGo-to-Marketを二人三脚で伴走~
デマンドジェネレーションを効果的に実施するポイント
ここでは、デマンドジェネレーションを効果的に実施するポイントについて解説します。
代理店を利用した企画や施策の策定
社内リソースやノウハウが不足している場合、専門的な知見や実績を持つ代理店を活用することで、デマンドジェネレーションの事前準備から具体的な施策の実行までを自社に合った形で効率的に推進することができます。
代理店の選定では、自社の製品やサービスはもちろん、自社の期待やニーズに応えられるパートナーとなり得る代理店を見つけることが重要となります。自社の課題と各社の強み、提供する支援領域を比較し、最適な代理店を選びましょう。
事前準備の徹底
デマンドジェネレーションを効果的に行うためには、カスタマージャーニーを明確にし、適切なコンテンツの準備を行うことが重要です。また、各プロセスでの対応を迅速に行うためには、マーケティング部門から営業部門への引き継ぎを含め、導線(社内連携)をしっかりと確保しておく必要があります。
効果測定による施策の最適化
デマンドジェネレーションにおいて見込み顧客の獲得数を向上させるためには、施策の効果測定を繰り返し、運用するコンテンツの品質改善を継続的に行うことが重要となります。
市場や顧客のニーズは常に変動しています。これらの変化に対応しつつ、効果測定の結果をもとに、コンテンツや施策を適宜修正し、常に最適な状態を維持することで、最適化が図られ、デマンドジェネレーションの成功につながります。
デマンドジェネレーションを効果的に実施するためには、信頼できる代理店の活用、戦略的なコンテンツ配置や営業チームとの連携などの事前準備の徹底、そして効果測定による継続的な最適化が重要です。これらのポイントを押さえることで、見込み顧客の獲得から成約までのプロセスを効率化し、企業の成長を促進することができます。
代理店の選び方
デマンドジェネレーションについて代理店に支援を依頼する場合、あらゆる方向への対応力や経験値、優れた提案力を持つことが望ましいです。
ここでは、代理店の選定の際の5つのポイントについて掘り下げて解説します。
多様な分野への対応能力と経験値に基づいたナレッジ
デマンドジェネレーションの一連のプロセスの導入と実行を成功させるためには、多様な分野への対応能力、その分野での経験に基づいた豊富なナレッジが必要です。
BtoBマーケティングの戦略に関する知見はもちろん、実行施策を含め、さまざまな分野に対応できる代理店を選びましょう。デマンドジェネレーションは、始めたらいきなり成果がでるものではありません。現実の世界では、泥臭く実行と改善を繰り返す必要がありますので、そういった成功と失敗の豊富な経験値を有する代理店であることが望ましいです。
優れた課題解決能力と提案力
自社に最適なマーケティング施策を実行するには、企業が抱える課題の核を見極め、それを解決するための優れた提案力が必要です。
代理店の担当者が市場について担当者と同等レベルで理解がある、もしくは理解を深めようとする姿勢が備わっていることが重要です。これにより、根拠とコンセプトを伴う、具体的かつ実行可能なアイデアを生み出すことができます。代理店からの提案内容が、自社の目標達成に向けた明確なビジョンを示し、実際の成果に繋がりうるものであるのか、検討しましょう。
実績と信頼性
代理店の選定においては、過去の実績(事例)と信頼性も重要なポイントです。
代理店が過去にどのような企業とどのようなプロジェクトを成功させてきたのかを確認し、その実績が自社のニーズに合致しているかを評価します。また、事例を通じて顧客企業からのフィードバックや評判についても確認し、信頼できるパートナーとなりえるかどうかを判断しましょう。
コミュニケーション能力
代理店とのスムーズなコミュニケーションは、プロジェクトの成功に欠かせません。
このためには、代理店が企業またはマーケティング担当者の課題や困りごとを正確に理解し、適切なタイミングでフィードバックを提供できることが重要です。提供される情報やミーティングを通じて、的確かつ透明性の高いコミュニケーションを維持できる代理店を選ぶことが、プロジェクトの円滑な進行を支えます。
カスタマイズされたアプローチ
異なるターゲットやニーズ、目標に対して、カスタマイズされたアプローチを提供できる代理店を選びましょう。
汎用的なソリューションを提供できることよりも、自社や製品・サービスの特性や市場環境に合わせた柔軟な対応力があるかどうかが重要です。代理店が企業のビジョンや戦略に深く理解を持ち、適切なアプローチを提案できることが、デマンドジェネレーションの成功につながります。
まとめ
この記事では、デマンドジェネレーションに取り組むことで得られる効果と実際の事例について以下の内容で解説しました。
- デマンドジェネレーションで得られる効果
- スタートアップ企業におけるデマンドジェネレーション導入事例
- デマンドジェネレーションを効果的に実施するポイント
- 代理店の選び方
正しいアプローチでデマンドジェネレーションに取り組むことで、売上の向上や市場の拡大が期待できます。
『猿人』では、年間1,000件以上のマーケティング支援実績を誇り、確実性のある企画の立案、実行により精度の高いマーケティング活動を支援します。また、クライアントの製品・サービスはもちろん、市場や競合について担当者と同等レベルでの理解を意識し、顧客理解の促進に取り組んでいます。
『猿人』の事例や施策について詳しく知りたい方は、下記に資料を公開していますので、ぜひこの機会にご覧ください。