猿人流! オンラインイベントのフレームワーク Vol.2 ~イベントの成否を分ける「初期計画」。主役は意思決定者のあなたです~

猿知恵
土谷 竜介   2022.03.18

前回の投稿で、初期計画、基本計画、初期制作の3つのフェーズが大事ですよ、と書きました。今日はその中でも特に重要な「初期計画」フェーズについて書いていきます。

 

初期計画の構成要素

  1. 何を成し遂げたいのかを決める

  2. “いつ”の“何”で成果を測るのか指標を決める

  3. 予算の捻出方法を決める

  4. プロジェクト体制を決める(役割、権限、責任)

何を成し遂げたいのかを決める

簡単にいうと目的の設定ですが、、、もう少し補足したいと思います。ロジックの中にいかに情熱を盛り込むか、魂を注入するかがここでのポイントです。

 

  • 全社的な観点から見て、本イベントのターゲットを誰にするのか

  • ターゲットに対して、自社のどんなバリューをお届けするのか

  • ターゲットからどんな印象を持ってもらうのか

  • 結果として、自社はどのようなリターンを得るのか



ここは企業の経営戦略に準じる形が定石です。例えば、成長期真っただ中で一気に市場シェアを広げて先行者メリットを取りにいく戦略のベンチャー企業であれば、大きな予算を投じて、ターゲットになる市場セグメント全域に対して認知を取りにいく振り切った方針を取ることが考えられます。または、とにもかくにも既存の重要顧客とのビジネス深耕が重要なフェーズの企業であれば、限定されたVIPに対して自社のホットなバリュー訴求とホスピタリティ提供に重きを置く方針になります。

 

 

会社としてこのイベントを行うための意義(目的や理由、動機と言い換えてもいいかもしれません)を決める。それを全力の熱意を込めて全社に共有、周知、理解を促します。以後、プロジェクトにかかわるすべての関係者が、目を瞑っていても言えるくらいの周知浸透が理想です。『こうなったら成功だよね!』のゴールイメージの共有ともいえます。

ちなみに「開催することに意義がある」なんて状態は最悪ですので、そんなイベントはもう中止した方がいいですね。来場者にとってもメリットが分かりにくく、投資に対するリターンも曖昧になり、PJ中も多くの関係者の仕事を阻害するという非効率を招くだけです。

 

“いつ”の“何”で成果を測るか、指標を決める

多くを説明する必要はないと思いますが、目的を果たしたのかどうかを図るための指標を明確化しておく必要があります。

 

先のベンチャー企業の例でいえば、事前登録者(社)数だけではなく、認知指標として広告指標も加えてもいいかもしれません。後者の老舗企業であれば、限定顧客のVIP参加数と事後の営業コンタクト成功数がKPIになるかもしれません。いずれにしても自社にとっての次のビジネスをドライブするのに直接的に貢献する指標を設けることになります。

稀にKGIやKPIがない状態のイベントに出くわすことがありますが、プロジェクト中で遭遇する様々なジャッジ局面での判断基準がない、いわゆる無法地帯を自ら作ることになりますので、またもケンシロウの一言が炸裂することになりお勧めはできません。

 

予算の捻出方法を決める

大規模のオンラインイベントを開催するとなると、予算もそれなりに大規模になります。自社に有り余るほどの資金があり、いくらでも使っていいなんてことはまずあり得ないので、当然限られたリソースの中から、予算を配分していかないといけないわけです。

まずは上で定義したリターンに対してどの程度の予算を投じることができるかの仮説をもっておく必要があります。

「わかんないけど費用はいくらかかるのかな?」ではなく、「このリターンを得られるならわが社はこのくらいの予算を投じても良い」と考えて仮説を立てておく方が、結果的には、その後の意思決定が円滑になるだけでなく、経済的にも時間的にも高効率になります。その予算感に合わせて、イベントの規模感や仕様を決めていけば良いわけであり、もちろん、自社だけでなくスポンサーを募って予算を捻出するという方法も取ることができます。

 

プロジェクトの体制を決める

成し遂げたいゴールイメージと成果指標を決め、それに支払える予算感に対する仮説をもつことができたら、次はこのプロジェクトを推進するための体制を決めます。

 

プロジェクトマネージャーのもと、講演、集客、展示などのカテゴリーごとに複数の担当者をアサインできる企業もあれば、ほぼ一人で回していかないといけないというハードな環境の企業もあります。

ここで重要なのは、プロジェクトを担う担当者に最大限のパフォーマンスを発揮してもらうために、役割と責任範囲を明確にし、その役割を実行する上での適切な権限の付与を会社側が明確にコミットすることです。与えられた役割に対して、権限と責任はセットにして与えられるべきです。最近では心理的安全性なんてキーワードで注目されている通り、この仕切りを曖昧にしてしまうと、どんなに優秀な人を担当にアサインしたとしても、パフォーマンスの発揮しにくい環境を会社が自ら与えているのと同じことになってしまいます。不毛ですよね。

 

また、どこまでを社内のリソースで賄い、どこからを社外の外部リソースに頼るのかも体制構築という意味では重要ですが、そこは、責任者に任命された社内のイベント担当者が次の基本計画フェーズにおいて策定をしていく流れになります。

ということで、本日はここまで。

意思決定者が、切れ味の鋭いゴール設定とKPI設定、権限&責任委譲を組織内で確実に行うことで、プロジェクトの成功が約束されます。まさに器の大きさの見せ所です。

おい、オンライン関係ないじゃん!

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