Download Document

日本参入で問われるのは、受注数ではなく「正しい売り方」である

10_01_JP-日本参入で問われるのは、受注数ではなく「正しい売り方」である

海外IT企業が日本市場に参入するとき、初期段階で社内から最も強く求められるのは、たいてい「最初の受注」です。ロゴ が欲しい。導入実績が欲しい。現地チームの活動が市場に受け入れられている証拠が欲しい。これ自体は自然な要求です。 ただし、ここに重大な落とし穴が潜んでいます。

日本市場では、初期の受注が取れたことと、再現性ある成長の土台ができたことは同じではありません。むしろ、初期に売 りやすい形へ過度に寄せた提案は、その後の市場形成を歪めることすらあるのです。なぜなら、スコープを縮小しすぎた提案は、顧客に本来価値を届けられず、導入効果も不十分になり、カテゴリそのものに対する評価を弱めるからです。 海外CEOが日本参入で本当に問うべきなのは、「何件取れたか」だけではありません。その案件は、自社が本来届けるべき 価値を正しい形で届けているか。その成功は、次の顧客にとって参照可能か。その売り方は、組織として再現できるか。こ うした問いこそが、本来問われるべき論点なのです。

本ホワイトペーパーでは、日本市場における初期受注の設計について、経営判断の観点から整理します。論点は単純です。 最初の受注は重要ですが、正しくない受注は、後の成長にとって負債になりうる、ということです。