2022年 年頭“直”感

宇野 浩二

 新年あけましておめでとうございます(遅。

今回で4回目となる「年頭直感(年始のご挨拶ブログ)」。年々皆様へのご挨拶が遅くなり今年は2月も後半になってしまいましたが、すでに記憶が薄れかけている2021年の振り返りと気持ち新たな2022年について語らせてください。

1.猿人はどこに向かうのか。

 と、あらためて考えた一年でした。コロナ禍でマーケティングの広い領域のお仕事をお手伝いするようになり、実績のない業務領域のお仕事もチャレンジする機会を多くいただき、猿人のポートフォリオはとても幅が広くなりました。自分で言うのもなんですが、なんとまぁいろんなことができるようになりました。


 一方で、広い視野を持ったことによって「マーケティング」の奥深さを知り、自分たちの無力さを知りました。「いまの猿人ではできないかも」という壁です。顧客視点に立ち「これは猿人が請け負うのではなく、もっと得意な会社でやった方がいい」という大人な判断ができるようになりました。そんな「いまの猿人」のポジションがわかり始めると、自分たちの得意領域の専門性をどこまで研ぎ澄ますかに注力することができ、それ以外の領域を求められたときには協力パートナーに容易に連携&ヘルプを求めることができる、という結果的にお客さんにとってもいい感じの体制になりつつあります。

 

いままである種の根性論で「なんでもやります!」を本当に経験値のない社内で頑張るという非効率性から抜け出し、適材適所な協力を仰げるパートナー会社が数倍にも増えたので、対応力、スピードが速くなりましたね。猿人には「できません」と断る文化が無かったものですから、ようやくそこに「質」がしっかり追いつきサービス提供できるようになりました。


 で、僕らの専門得意領域は何なのかというと具体的には説明するのが難しい≒突出した業務項目はなんだろうなぁと悩んじゃいます。だって、No.1って言えないと「得意領域です!」って言っても「他社との差別化は?」って聞かれるでしょ?答えに困るんですよ。他の代理店さんもそれぞれ得意なところあるだろうし、そもそも他の会社のことよく知らないし。


 けれど、猿人にはNo.1と言える強みがあるんですよね。それがホームページで標榜している「圧倒的介在価値」です。ホームページにはこう書いています。

 猿人はうるさいくらいあなたに寄り添い、市場と顧客と貴社の間に圧倒的な介在価値を発揮する「代理店」さんです。

 

 顧客の相談やリクエストにがっつり真正面から向き合う/受け止める。顧客のビジネスを理解する。(結果的に)結果を出す。その実行力とたぎる情熱こそ、お客さんが猿人を選んでくれているポイントなんだと感じています。30名程度の小さい会社ですが、その情熱を社内アシスタントさんや管理部まで共通認識として胸に置きながら、クライアント、チーム、自分、それぞれのミッションに取り組める集団というのはとても誇らしいですし、いま結構強いです。

 

2.「介在価値」標榜の真意

 そんな感じなのでお客さんからはいろいろなご相談をいただきます。もしかしたら猿人の専門領域がわからないためにいろいろな相談をしてくれているのかもしれません。もしくは猿人の協力パートナーのネットワークも含めた業務領域をご評価いただけているのかもしれません。「とりあえず猿人さんに聞いてみたら?」というお客さん側の会話が聞こえてきそうなくらい、「これ、猿人さんに相談してよいのかわからないのですが・・・」という枕詞をよく目にします。


 繰り返しになりますが、猿人は基本的に仕事を断ることがないです。めちゃくちゃ予算が少なくても、短納期でも、何かしらの糸口を見出して相談に対する答えを用意します。僕らにリクエストをしてくれる限り、期待を上回りたい。「おー!猿人さんのおかげでうまくいったよ!」と言われたい。その一心で伴走する。あー、頑張らなくちゃいけない。知識をつけなくちゃいけない。あなた(お客さん)よりも僕らの方がいろんなことを知っていなきゃいけない。そんな想いが猿人の「介在価値」です。


 で、猿人のお客さんってめちゃくちゃイイヒトばっかりなんですよ。そんなわれわれの想いを知ってか知らずか僕らをしっかり評価してくれるし(もちろん正当に)、対等にパートナーとして扱ってくれる。客と業者という上下関係も感じさせない。なので、より「このひとのために」とか「この会社のために」という想いが強くなるし、原動力になる。


 こんなご時世でも新しいお客さんが20%くらい増えました。猿人って新規営業活動してないので、ほとんどが紹介など人づてでつながってます。とてもありがたいです。

 

3. 従業員の濃縮還元

 そんなこんなで、2021年もおかげさまで忙しい一年を過ごさせていただきました。ひと昔前は展示会やイベントのお仕事が多かったので、春と秋に仕事が集中して、夏と冬は仕込みの時期で比較的ゆっくりとした時間が過ごせたのですが、いまはデジタル隆盛で一年中コンテンツの供給が必要ですし、オンラインイベントも手軽にできるようになってしまったので、季節の波がなく、あっという間に一年が終わってしまったという感じです。


 そんな労働環境だから、イヤんなって辞めちゃうヒトも当然いるわけで。で、その穴埋めでお客さんだけでなく、協力会社さんにも大変なご迷惑をかけてしまったときもありました。会社としてカイゼンしなくてはなりません。


 けれど、いまのメンバーはリモートで離れている時間が多い中、「飲み」で果たせないコミュニケーションをオンラインで取るのがようやく上手になり、また社外パートナーとの絆も深まり、高いパフォーマンスを発揮できるスクラムが組めるようになった気がします。従業員の出入りはありますが、中間層に濃いメンバーが固まってきたので安定した組織づくりとサービス提供ができていくのではないかと思います。


 ふと彼ら(従業員)のモチベーションは何だろうと考えたときに、対価(給料)だけではなく、自らのミッションが「圧倒的な介在価値」であることで自分の価値を常に見定めてほしいという想いもあって標榜を掲げました。給与や仕事内容だけだと心が折れたときの拠りどころがなくなってしまうので。


 ちなみにマンボウの合間を縫って、猿人卒業メンバーとよく飲みにもいきました。同じ業界で独立しているやつもいるし、大きい会社に転職してがんばってるやつもいる。いずれ彼らにも猿人へ戻ってきてもらい、「外の経験を出戻って猿人で活かす」といった血の作り方ができるといいなぁとも最近は考えています。

 

4. 新しい取り組みもお客さんのために

 2021年はまたひとつ猿人主催で新しい取り組みを始めた年でした!自治体DX推進を目的としたコミュニティの運営です。省庁さん、自治体職員さん、IT企業さんにご協力いただき、これまで6回のオンライン座談会の開催をはじめ、さまざまな情報発信をしてきました。2021年5月に発足以来700名を超える自治体職員さんに会員登録いただいたのは予想外でうれしい限りです。
 「なんで猿人がそんな活動してるの?」ってよく聞かれるのですが、もちろん自治体職員さんのリテラシー向上や情報提供が主目的ではあるのですが、どこまでいっても猿人のビジネスは「BtoBマーケティング支援」が主軸なので、自治体との取り組みを通してIT企業へ還元することにあります。猿人がお世話になっているマーケットへの恩返しです。自治体とIT企業との接点をつくり、DX推進のハブとしてコミュニティが活用できればなと考えています。ぜひ皆さんのぞいてください!

挿入①

 

5. 目指す組織像

 さて、ようやく2022年の話をしたいと思います。これまで話した通り、2021年までの変遷で猿人の強み、弱さ、ポジションについてわかってきた気がします。で、お客さんにより良いサービスを提供するために必要なピースもわかってきたので、それを補強していく必要があると感じています。おそらく猿人は少しずつ大きい組織になっていくんじゃないかなと思います。あまり望んではいないのですが。

 

代理店って倍々ゲーム的な要素があって、

  1. 顧客が増えると対応するアカウントを増やさなきゃいけない
  2. 売り上げはそんなに増えなくても従業員というコストは増えていく
    (顧客が減っても従業員は容易に減らせない)
  3. 労働に対して従業員が満足する対価(給料)が得られる環境づくりは難しい

という構図が一般的だと思ってます。

 

 コロナで消費行動の変化が激しい中、売れる媒体の変動も大きく、武器の偏りのある広告代理店も総合代理店も何をメイン商材にするかで数か月後の売り上げに大きな影響がある状況です。幸い、猿人はIT業界という安定したマーケットに顧客を持ち、やさしい&お金持ちの担当に恵まれてこれまでやってきましたが、変動のうねりを読み違えると上記の「従業員が満足する対価(給料)が得られる環境」づくりをするお金がなくなってしまう。


 と、偉そうなことを書きましたが、ぶっちゃけ、これまではすべて成り行きでの結果論です。なので、そこで得た大切な従業員とその家族を軸にして、彼らの世代の組織でも「常に売れる猿人」であり続ける基盤づくりを目指したいなと。


 なんだか久しぶりにまじめな文章となりましたが、おそらく今日はスキー場から見える雪がセンチな気分にさせてるんだと思います。

 

 最後に個人的な話ですが、自宅ではほぼ酒を飲まないので21:00前就寝、4:30起床の生活を送っております。最近のトピックとしては自宅裏山を開墾し、廃材と近所のDIYショップで木材を購入し、薪ストーブ付きの小屋を黒板五郎ばりにひとりコツコツと建てております。とくに目的はないのですがプラモデル的な感覚です。あとは週末出かけることが多くなったかな。家の近くが海なのであまり遠出をすることがなかったのですが、スキーに行ったり温泉へ行ったりと毎週500kmは走るようになりました。必然的にPCに触れる時間が少なくなるので平日の集中と詰め込み(追い込み)が激しくなりましたね。

 新年の挨拶というよりも、思いの丈を語っただけになりましたがお許しください。
 本年もどうぞ猿人をよろしくお願いいたします!

 

挿入② (1)

 

今年はひげをこまめに剃ることが目標。

 

 

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